出口のない入口

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食べ終わって我に帰る。周りには食べ散らかしたお菓子の袋や総菜の入れ物。 なつきは水道水を大量に飲みトイレへ向かった。上体を前のめりにし喉に指を思いきりいれる。熱いものが胃からこみ上げる。心臓がドクドクする。 「うぇっ うぉえっ…………」 もったりとしたものがトイレに落ちていく。「もっと―もっと―もっとださなくちゃ。」 なつきは夢中だった。 そんな日々を繰り返した。 辞めたいのに辞められない。 もう何か胃に入ると罪悪感でいっぱいになり吐く為に食べた。
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