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甘い生活
一人暮らしを始めて一カ月。あまり過食嘔吐をしなくなっていた。なぜなら亮がよく泊まりにきていたからだ。
亮は旅行代理店に就職した。
鍵も渡していてなつきが残業の日は亮が鍵を使って待っているという半同棲生活だ。
自由なお金が増えて亮は高校を卒業してすぐに車の免許もとった。行動範囲も増え楽しい新社会人生活だった。
休みの前はビデオ屋にいってレンタルし二人で何本も見た。そして深夜12時を回る頃にはビデオもそっちのけで二人抱き合った。何度も、何度もお互いの名前を呼び合った。
「亮…大好きだよ。」
なつきは幸せだった。いつかは亮と結婚し子供を産みたいとまで考えていた。
それは亮も同じ気持ちだった。
「なつき…ずっと一緒にいような。」
それは亮の寝る前の口癖になっていた。
どこにでもいる幸せな男女だった。
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