スランプ

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「今日も会えないんだ…。」 なつきはため息をつきながらテレビをつけた。 「―と これは美味しそうです。」 たまたまつけた番組がグルメ番組だった。画面にうつっているのは本当に美味しそうなハンバーグ。なつきはお腹がすいている事に気がつき亮と食べるはずだった手料理に箸をつけた。 「亮のばか。もう少し早くに連絡してくれてもいいじゃん。もう7時回ってるよ!せっかく頑張って作ったのに…。埋め合わせするっていつもドタキャンするとき言うけど全然会えないんじゃ埋め合わせなんてできないじゃん。亮の嘘つき!」 仕方ないと分かっていながらもなつきはイライラを止める事ができなかった。 それでも疲れている亮を思うと素直に感情をぶつける事もためらわれ久しぶりにやけ食いをした。 「また後で吐けばいいや。」
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