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日曜日の午後。
町外れにある小さな家には16歳のエイルと18歳のメル、さらに3人の子供達が住んでいた
エイルは午後から木の椅子を外で作っていた
「エイ兄ちゃん!僕の椅子できた!?」
茶色い髪に、栗色の瞳をして笑みを浮かべながらやって来たのはレインだ。
一番幼いレインは産まれてすぐに橋の下に捨てられていた。
その日雨が降っていたから名前はレイン。
親の顔を知らぬまま生まれてきたレインは今日で6歳になる。
「ほら、できたぞ。もう椅子の上からジャンプすんじゃねーぞ!」
「わーい!新しい椅子だぁ!ありがとう!エイ兄ちゃん大好き!」
俺はレインの頭を撫でながら言った
「俺もレインの事大好きだぞ!!」
「エイ兄、私の事は!?」
金色の髪をツインテールにし、レインより一つ上のスランが俺の服の裾を引っ張って言った。
「スランの事も好きだよ。…フェインもな!!」
わざとフェインに聞こえるように大きな声で言った
「……別に聞いてないだろ俺は。」
黒い髪にブルーアイを持った、木陰にいる11歳のフェインは照れているかのように言った
スランは3年前に孤児院に入った
なかなか馴染めないスランに俺はたくさん遊んでやった。
それからスランはすごく俺になついてくるようになった
フェインは俺が孤児院に入る前からいた。
6歳の時からいたフェインは中国人とフランス人のハーフだ。親からの愛情が無かったのか、心を開くことができずにいた。
でも、共同生活をするうちに少しずつ心を開くようになった。
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