第一章

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「エイル!!5時までにパルスおじさんの所に洋服を届けてね!」 長い金色の髪をポニーテールにし、エプロンを付けて洋服の入った紙袋を提げて家から出てきたのは18歳のメル・ウェーン。 メルはしっかり者で、三人の子供達の母代わりを務めている。 メルも孤児院育ちで、親の顔を知らぬまま育ってきた メルは俺の恋人でもある。 「今日はレインの誕生日なんだから長居しないでよ!!」 「わかってるって!届けたら真っ先に帰ってくるかんな!!」 俺は紙袋を受け取り、町へ続く道に出た 「エイル!!」 振り返るとメルが走って向かって来た 「どうかしたのか?………!!」 メルは俺に軽くキスをした 「レインのプレゼントお願いね!」 「わかってるよ!」 「……それと…帰って来たら話したい事があるの…」 「……悪い事か?」 「……ううん!!幸せな事かな!二人にとってッ」 メルはにこっと微笑むと、走って子供達の元へ戻った 幸せな事か…… 紹介が遅れたが俺の名前はエイル・クランチャー。 髪の色は黒。 瞳の色はかっこつけて漆黒の闇色。 自分の性格を一言で言うと、世話好きと言った所か… ジーンズを履き、Tシャツにパーカーが俺のいつものファッション。 俺は12歳の頃に孤児院に入った。 それまでは、祖母に育てられてきたのだが他界したので孤児院に入った。 両親は、俺が2歳の時に交通事故で死んだと祖母から聞いていたが、調べてみても墓や死んだ功績はなぜか一つも残っていなかった。 疑問に思いながらも今まで生きてきた。 昔より、今の生活の方が生きてる実感がする。 今の家族を一生手放したくはない。 そう思ってるのは俺だけじゃないはずだ。
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