第一章

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数分後、サランおばさんはアップルパイの入った箱を持ってきた 「はいッどうぞ。後、今日の代金ね。」 そう言うとサランおばさんはいつもの二倍の料金とアップルパイの入った箱を渡した 俺はその箱とお金を受け取った 焼きたてなのか、箱が少し温かいのを感じた 「ありがとうございます!きっとレインも喜びます。後…料金は…」 サランおばさんは優しく微笑んだ 「私達ができるのはこれくらいだけだもの。受け取ってね。じゃあ行きなさい、レインも待ってるのでしょう?」 「本当にありがとうございました。さよなら!!」 サランおばさんは小さく手を振り、家の中へ入っていった 俺はまた人混みの市場へ出た 後はレインのプレゼントを買わなければならない。 レインは絵を描くのが大好きだから、プレゼントは絵の具と筆のつもりだ。 今日は二倍の料金をもらったから、24色入りの絵の具にするかな。 画材を売ってる一つの店に寄った 12、24、36色の絵の具にパレット、様々な太さの筆が並んでいる 「いらっしゃい!!何をお求めで!?」 体格のいい髭を生やした30歳ぐらいの男が寄ってきた 「えっと、24色の絵の具と細筆と太筆一本ずつください。」 「まいどッ。8ベリーだ!!」 俺はポケットからさっきもらった16ベリーから銀貨一枚と銅貨三枚を取り出して男に渡した 「ちょうどだなッ。はいよッ」 男は紙袋に二本の筆と絵の具を入れ、俺に渡した 「ありがとうございます。」 俺は紙袋を受け取りまた人混みに入った
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