…第一節 「壁」…

19/35
前へ
/1332ページ
次へ
あ~ぁ…疲れたわ。 1時間、無駄だったかもな…。歩き損だよ。 まだ諦めてはないが、無理する必要は無いだろう。 そう考えた俺は寝ることにした。 一番手っ取り早く休めるというのもあるが、実はまだ少し眠かったからもある。 俺は溜め息一つして、壁にもたれかかり座った。 通路は段々と明るくなっている。 本当に窓無いよな…? …ん? 突如疑問に思った。この建物に窓が無いなら、何で窓が無いのか? 設計者の気まぐれか?いや…。 必至に頭を回転させる。 ぐっ…!頭痛か…。 一瞬記憶がフッと蘇る。 「……地下か?」 デパートの地下や地下鉄に窓は無い。あっても地中が見えるだけだろう。 それを思い出した。ふむ…。何でこんな事忘れてたんだ…?
/1332ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3292人が本棚に入れています
本棚に追加