…第一節 「壁」…

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俺は、フゥ、そんなに、恨まれる奴だった、のか…!? 向こうに、ハァッ、で、出口があるはず、だ…。 焦らず、ハァ、フゥ、息継ぎも、ゆっくりとだ…。 歩いて1時間の道だった。 走れば、30分くらいだろうか? 30分か…体力が心配だが…。 まだ、行けるはずだ。 だが、俺はまだ自分の置かれている状況を把握しきれていなかった。 恐怖は、気付くからこそ恐ろしく感じる。 俺の脳裏に死が、死ぬという事が、浸透していく。 目の前に、迫りくる壁。
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