†opening†

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ここは天国―― 天の使い、つまり天使が暮らす国。 当たり前だが、とても幸せな国で、みんな幸せに暮らしていた。 彼も幸せに暮らしていた。 彼の名前は『ベルセルク』 天使である。 「暇だなあ……」 彼は、幸せすぎるこの国に、多少嫌気が差していた。 「またクソジジィの演説か……」 彼の言うクソジジィ この国の支配者、 つまり『神』は、今のこの国に満足していた。 しかし、神はただひとつ、恐れていることがあった―― 神は月1のペースで、公開演説をしている。 それには、天国中の者は必ず集まらなければいけないのだ。 特に、高位天使の証である、天使の輪をもらったものは、必ず来なければいけない。 ベルセルクは、つい先日、天使の輪をもらったばかりなのだ。
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