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それはたった26秒の対戦だった。
「・・・」
僕の隣では唖然としている女の子がいた。
その女の子は膝が血まみれだった。
「・・・!!!だいじょうぶ?」
「・・・へっ?!あぁ!大丈夫です」
「大丈夫じゃないよ!手当てしなきゃ」
僕はその子の手を引っ張って、走った。
「あ・・・あの」
「ん?なに?」
「助けてくれて、有り難う御座いました」
「いいよ、別に」
「あと・・・」
「ん?」
何故かその女の子は
僕らの握り締めた手を見ながら
かあぁぁぁぁぁ
真っ赤になった。
(ん?なんで赤くなった?)
・・・・
「あぁ!」
そう言って僕は彼女の手を離した。
「ご・ごめん!!」
「うぅん、いいんです!私こそ気にしてしまってごめんね」
「・・・・」
「・・・・・」
そして長い、とても長い沈黙が流れた。
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