481人が本棚に入れています
本棚に追加
「最後にもう一回だけ夢を見なされ」
老婆は再三、晋也にそう言うので、晋也は仕方なくもう一回だけ夢を見ることにした
「―――」
―――
―――
――…
晋也は夢の中で目が覚めた
「……?」
一人の男の子が走り回っている
その横で一人の女性が男の子を見ている
これも、どこかで見たことがある。
「お母さん……」
またしても、その女性は晋也の母親だった
――――以上が『母親の夢』です
そう聞こえて、夢は途切れた
―――
――…
―……
………
「…どうじゃった?」
晋也が目をゆっくりと開くと、老婆が座っていた
「…また母親の夢だった」
晋也がそう言うと、老婆はにっこりしながら…
「そうか…それはよかった…」
とつぶやいた
最初のコメントを投稿しよう!