2239人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
「それでは…残った26人の方には…」
高松先生が話し始める。
だが、九人の叫び声によって、その声は掻き消された。
「俺ら死ぬんだな」
浩平が圭介に向かって呟いた。
「馬鹿、俺を信じてるんだろ?」
圭介は言った。
「え?」
未歩が尋ねる。
「まず、こんな狭い部屋で銃を撃ってみろ!兵士だって死ぬぞ?それに、浩平、手紙の後の奇妙な文…」
圭介が後の部分を小声で言った。
「あ!」
と浩平が叫んだ。
「仲の良い友は互いに殺し会う事もなく互いに互いのせいで死ぬ!」
浩平が理解する。
未歩も今度は手紙についてはつっかからなかった。
「そして、先生のヒント…あのルールじゃどうしても自分を信じる事、と運さえあれば助かる、は当てはまらないだろ?このゲームに必要なのはどちらかというと権力…つまり"力"だ。このゲームはつまり、ここまで予想できる"知恵"そして自分の予想を"信じる勇気"…二つ目と三つ目はセット…そして運さえあれば助かるワケだ。」
ここまで圭介が説明するとプシュー!という音がした。
その音が止み、しばらくしたら天井がモニターになり、高松先生が現れ、こういった。
「おめでとうございます。勝者の皆さん。あなたたちは見事予選を突破しました。…まぁ、ほとんどの人が運で勝ち残ったようですが…」
最初のコメントを投稿しよう!