COUNT.04 運

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奥の扉に向かって進む13人。   扉を開くと、そこにはちゃんと13部屋あった。 右に6部屋… 左に7部屋…   右の6部屋を女子、 左の7部屋を男子が使うことにした。   圭介の部屋は扉から数えて3番目。 扉側の隣に浩平。 逆隣に義人。 手前の部屋には祐子となった。   部屋はホテルのように綺麗だった。   ――ロビーに26人の死体がある事を感じさせない程に――   だが、そんな部屋でも全員気味が悪かった。   圭介の部屋に未歩と浩平が来る。   「圭介...」 未歩は涙目だった。 浩平も真っ青な顔で圭介を見ている…   「未歩…浩平…」 圭介は自然と二人の名前を呼んでいた。 「どうなっちゃうのかな…アタシたち。」 未歩が圭介にすがるように言う。   「大丈夫だ…」 圭介の言葉には、力はあったが、根拠は無かった。   確かに圭介は頭が良い。 最初のゲームはそれで三人とも命拾いした。   だが、圭介には不安要素がいくつかあった。   ――ゲームは全部で何回?――   ――専門的なヤツが来たら勝てるか――   ――いや、それ以前に――   ――果たしてこのゲームは俺の論理だけで勝ち残れるのか?――   圭介が考えている間、長い沈黙があった。   その沈黙を破るのはアナウンスだった。   高松先生の声が言った。   「夕食の支度が整いました。皆さん、二階に上がって来て下さい。」
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