COUNT.04 運

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Q…   圭介は見事にカードを揃えた。 そして、最後に引いた、スペードのQのカードを男に見せながら 「俺の勝ちだな。」 と呟いた。   男は驚愕した顔で 「駄目だぁあ!!こんなの無効だ!!!貴様、仕組んでたんだろう!!?」 と叫んだ。 が、圭介は微笑みながら 「何言ってんだ?これはそういうゲームだろ?」 と言い放つ。   その言葉に驚きの色を隠せない男。 それに圭介は呆れたような顔で 「まだ分からないのか?このゲームは最初から仕組ませるゲームなんだよ。そうだろ?」 そう言ってモニターに映った審判の顔を見た。 審判は黙って頷く。 「審判までグルになってんじゃあねぇよぉおお!」 男はわけも分からずに叫ぶ。 「お前、馬鹿か?仕組んではいけないゲームなら、何の意味があってカードの確認をさせた?何の意味があって自分で神経衰弱の準備をさせたんだ?そんなの…公平じゃあないだろ?仕組んじゃいけないゲームならちゃんと準備するヤツくらい用意しとくよな?」 圭介がそう言うと、男は何も言い返せなくなった。 その代わりに男はただ叫んだ。 「あぁあああぁああ!!」   それを見た圭介は 「クク…お前が最初に引いた何枚かのカードを揃わないように引いていたのは分かっていたよ。ただ、俺はカードを確認する段階で、ジョーカーをカードの一番上に置いていたんだよ。あとはカードをバラバラにする時にジョーカーだけをはじっこに置いてバラバラにしなかっただけだ。」 圭介がそう言うと 「勝ったチームの方々は後ろの扉の鍵を開けたので、部屋から退場して下さい。」 と、審判が言った。   「わあぁあああぁ!!!」 「待ってぇえ!」 「いやぁああ~!」 泣き喚く相手チームを残し、圭介たちは部屋から出た。 罪悪感はあった。 だが、これから殺される相手チームを助けようとは、誰一人思わなかった。   ただ、生き残る為にはこれから続く死のゲームに勝ち続けなければならないのだ。
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