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圭介の部屋から出る二人。
一番近いスーパーまでは少なくとも10分はかかる…
二人の足取りは重かった。
マンションの階段を下りる途中で浩平が口を開いた。
「あのゲーム、マジなのかな?」
「んなわけないだろ!」
圭介が答える。
圭介は絶対嘘だと信じていた…
だが、それでも圭介は不安だった。
「そうだよな」
浩平がそう答える。
また沈黙が流れる…
…浩平も不安な気持ちだった。
圭介は心臓を何者かに握られているような気さえした。
十字路の前で二人は信号にひっかかり止まった
その時だった。
ブルルルッ
圭介のポケットで何かが震える。
……携帯電話だ。
圭介は携帯を取り出す。
登録してない番号からの電話だ。
圭介が電話に出る。
同時に信号が青になる。
「もしもし?」
話ながら歩く二人。
「もしもし…」
返事が来る。
「誰ですか?」
圭介が尋ねたその時、丁度信号を渡りきった。
圭介はこの時『まさか…』などと考えていた…
そのまさかだった…
「どうも、人生ゲームの主催者の一人です。」
圭介は立ち止まってしまった…
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