四話名前

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[ガチャリ] と扉が開いた 扉の向こうから出てきたのは中学生くらいの女の子 私より年上なのは確実だった 「いらっしゃい…………」一言言われた その子は私の人形の鞄を見られていたのに気付いた 「あの…この鞄がなにかしましたか?」 ――――――沈黙―――――― 「……貴女の名前は?」 いきなり言われたから思わず 「へ?」 「名前…」 「ひっ久木理子ヒサキリコです」 また沈黙 「久木…理子…………」 なんなんだ? 「名前がどうかしたんですか?」 何か気になる どうして名前をきいたんだろう だから質問したんだけど 沈黙 「その鞄の中の人形どうしたの?」 え?わたし人形が入ってるなんて一言も言ってないのになんで? 「どうしてって顔してるわよ?…だってその人形は…………」
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