280人が本棚に入れています
本棚に追加
2年間、毎朝 バスの中だけ 数十分だけの親友だった。
お互いの家も知らない。
紘司の家が近いのか、遠いのか 小さな私は想像もつかなかった。
だけど、この頃の私は、優しくて、楽しい 紘司の事が好きだった。
幼稚園に楽しく通ったのは、特別なこのシートに、大好きな紘司に会いたかったから。
約束通り、紘司は毎日葵の為に席を取っていてくれた。
「アオイ〰オレなぁ~
アオイのよろこんだ
カオみるん
めっちゃ!!
うれしいねん!」
『いつもありがとう!
アタシ💦
コウチャンだーいすき!』
「オレもアオイのこと
メチャクチャ
好きやでぇ~
アオイはえがおが
トクベツやぁ~」
『アオイ、
大きくなったら
コウチャンの
おヨメさんになりたい』
「ホンマかぁ?
よっしゃっ
オトナになったら
アオイをオレの
おヨメさんにしたる」
『白いドレスきて
キョウカイていうとこで
チューしなアカンねんよ』
「そこでチューしたら
アオイはオレの
ヨメさんになるんか?」
『そおやでぇ~
はやくオトナに
なりたいわぁ~』
「はやく
チューしたいなぁ」
『コウチャンの
スケベ!
チューしたら
アカチャンできるねんで』
「チューしたら
アカチャンできるんか?
アオイはなんでも
しってるんやなぁ~」
『アオイが
なんでもおしえたるなぁ』
「うん、おしえてやぁ」
でも、そこは幼稚園児。
どうにかなる事もなく、
卒園したのだ。
.
最初のコメントを投稿しよう!