特別な場所

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2年間、毎朝 バスの中だけ 数十分だけの親友だった。 お互いの家も知らない。 紘司の家が近いのか、遠いのか 小さな私は想像もつかなかった。 だけど、この頃の私は、優しくて、楽しい 紘司の事が好きだった。 幼稚園に楽しく通ったのは、特別なこのシートに、大好きな紘司に会いたかったから。 約束通り、紘司は毎日葵の為に席を取っていてくれた。 「アオイ〰オレなぁ~ アオイのよろこんだ カオみるん めっちゃ!! うれしいねん!」 『いつもありがとう! アタシ💦 コウチャンだーいすき!』 「オレもアオイのこと メチャクチャ 好きやでぇ~ アオイはえがおが トクベツやぁ~」 『アオイ、 大きくなったら コウチャンの おヨメさんになりたい』 「ホンマかぁ? よっしゃっ オトナになったら アオイをオレの おヨメさんにしたる」 『白いドレスきて キョウカイていうとこで チューしなアカンねんよ』 「そこでチューしたら アオイはオレの ヨメさんになるんか?」 『そおやでぇ~ はやくオトナに なりたいわぁ~』 「はやく チューしたいなぁ」 『コウチャンの スケベ! チューしたら アカチャンできるねんで』 「チューしたら アカチャンできるんか? アオイはなんでも しってるんやなぁ~」 『アオイが なんでもおしえたるなぁ』 「うん、おしえてやぁ」 でも、そこは幼稚園児。 どうにかなる事もなく、 卒園したのだ。 .
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