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さんたもにか九世はちょっと腕をゆるめたらしい。遺言くらいきいてやろうと思ったのかもしれないし、腕がつったとか、痛くなったとかそういう自己チューな理由だったかもしれない。
えっ、殺人のほーが自己中心的だって? うん、殺人は自己チューだよね。うん、ちゅーちゅー。
「……ぷふッ。な、なぜです、さんたもにかリ、リ、リーダァー!……も、もしかして……た、食べた……の?」
息を吹き返した林檎☆はそういったが、やっぱりたいしたことはなかったのかさんたもにか九世は再度腕に力を込めた。林檎☆は白目を剥いてそれこそ蟹のごとく口から泡を吹きあげてゆきます。ぶくぶくッブクブクッぶくぶくッと。
殺人成立まであと十秒みたいです。
ちっちっち。あ、ちっちっち。とまらないったらありゃしません……。
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