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「お前は本当に進学したいのか」 窓からの日射しが無駄に眩しい。そんな事を考えていると担任が遂に声を荒げた。四月と言うには暑すぎる位の快晴。どこまで行こうとも蒼白とした雲は色あせることなく、緑々しい空が切り取った隙間を埋める様にその身を削りながら途方もなくさまよっている。 廊下には教室からの怒声を聞いた運動部のマネージャーが大きな荷物を抱えながら視線をこちらに向ける。俺にはそればかりが気にかかるのだ。
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