いつも一緒

2/2
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
      和也は甘えん坊。    泣き虫でわがまま。      そんな弟を    優しく面倒みるのは      姉の佳世子。      和也が転んだ。   「うえェェ─ェん!!」     傷はかすり傷。   でも、泣き虫な和也は      すぐ泣いて    佳世子を困らせる。      そういう時     佳世子はいつも     和也をおんぶする。     暖かい姉の背中。     和也は落ち着いて     すぐ眠ってしまう。    夕焼けが二人を照らす。   「蛙が鳴いたら       か~えろ……」     夕方になると   佳世子がいつも言う言葉。  「蛙??    カラスじゃないん??」   和也が不思議そうに聞く。  「蛙だよ。    カラスより蛙の方が        可愛いやん。」  「変な理由やね。」  「和也は大きくなったら       何になるん??」  「姉ちゃんと一緒におる!」     「はいはい。」     優しい佳世子が    和也は大好きだった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!