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「幸村。‥その、今夜‥空いている…か?祭があるのだが……」
物凄く言い辛そうに、意を決したように呟いたのは、三成だった
余程緊張しているらしく、その表情はいつもの余裕のあるものではなく、強張ったもので
幸村は三成を数秒みつめた後、ふと笑ったと思えば、ハイ
そう、小さく頷いた
「では、色々と支度もあるので後ほど落ち合いませんか?」
幸村が承諾した事により、内心相当喜んでいた三成も、幸村の支度、と言う言葉に首を傾げた
幸村の恰好は、そのままでも普通に外に出れるような、袴を着用した姿だったから
てっきりこのまま行くと思っていたのに
「‥あ、ぁ…では30分後に迎えに行く‥」
三成の言葉に、よろしくお願いします。
深々と頭を下げ、幸村は足早にその場を立ち去った
意外な展開に、時間になるまで暇になってしまった三成は頭をガリガリと掻き、とりあえず時間を潰そうと歩きはじめて
こうしてしばらく宛もなく歩き続けた時、不意に
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