罵声

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罵声

厳しい予選も終り、予選結果が出た。 僕達は惜しくも予選通過はならなかった。 しかし、今回は敗者復活レースがあり、上位入賞者は四耐に駒を進められるのだ。僕達は敗者の中でも上位にいるからレース次第では、決勝進出を十分狙える位置にいた。 スタートは、エース品川君に任せることにした。 品川君は通常125クラスで戦っていて、大きいバイクでのレースは初めてだ。 でも、品川君に頼るしかない!頼むぜ!品川君! いよいよレーススタート!品川君は、まずまずのスタートを見せた。行けるかも!僕達の期待は膨らんだ。 いよいよ一周目のトップ集団が帰ってきた、品川君は!何処にもいない!うろたえていると後方集団に品川君がいるではないか。 どうやら一周目の逆バンクコーナーで接触、転倒は免れたがコースアウトしたらしい。 悔しいがこれがレースだ。 気を取り直して挽回を狙おう。規定の周回を終え、品川君はイネちゃんと交替だ。 その後事件は起こった。 上がらない順位にイラついた僕は、ほんの些細なことで、イネちゃんが頼んで来てくれた、ヘルパーのみゆきさんに罵声を浴びせてしまったのだ。 これが、大きな過ちだと気付いたのは後の事だった。
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