池君になるよ!

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池君になるよ!

そりゃそうでしょ、クラッチレバーが根本からポッキリ折れとるのを、手で落ちないようにずーっと支えて走ろうって言うんだから。 その時僕の頭のなかで池溶鉄君の去年の四耐の事が、脳裏をよぎっていた。 彼はレース中にアクセルが戻らなくなって、松ちゃんに突っ込んで骨をおったのだ。 出る!出せん!出る!出せん!の押し問答を何度か続けていたとき、後ろから宮沢君の大きな声が聞こえた。 レバーあったっすよー!!近所のピットに聞いて回ったらあったっす! よし!早速取り付けだ! 超大急ぎでカチャカチャとレバーを取りつけると直ぐにバイクが轟音を立ててレースに復帰していったのでした。
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