ヘルパーの話

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ヘルパーの話

殺伐とした話が続いたシーズンだったけど、楽しい話もあった。 女性ヘルパーがいたのだ。 レースをするためには、ヘルパーの存在は欠かせない。 タイムを取ってサインボードを出してくれたり、様々な雑用をしてくれる人がいるから、ライダーは安心して走りに集中できる。 僕達4人はお互いライダーなので、ヘルパーを募集した。 すると、2人の姉妹がやって来てくれた。 姉の真希さんと妹の朱理さんだ。彼女たちは若くて可愛らしかったので、僕達のレース活動にも力が入った。 男なんて単純な生き物だ。 だが、可愛い娘がタイムをと測ってくれたり、お弁当を作ってくれるのだ。喜ばない奴は、いないはずだ。 チームを離れたとはいえ、チーム活動を始めたばかりの僕達には不都合な事が沢山あった。 そのため、サーキットでは、元いたチームのチームメイトと行動を共にしする事が多かった。 ある時、元チームメイトの中城君が、こんな事を言った。 彼女たち、男臭いサーキットに良く来るね。 二人共、割合綺麗だから、どこかで男が出来てごらん。 直ぐ、サーキット何か来なくなっちゃうに。 今のうちに、何とかしなきゃね! う~ん、そうだなあ。 まあ、チームのみんなも、彼女達に好意を寄せている。 何とかなるだろう、と思っていた。
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