+第三章+
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「やぁ。」 自分の周りを、ひらひら舞うアゲハチョウに気づいた青年は紫苑に声を掛けた。 「君は一人なのかい??」 低く透き通るような声。 酷く安心出来る口調。 もちろん紫苑は答えられない。 ただ、生きてるだけの身…。 食べるしか意味の持たない口は話すことさえ出来ない…。 それが宿命。
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