298人が本棚に入れています
本棚に追加
1番格納庫 「エンジンがイカれただぁ!?」「ええ」 バートレットが怒鳴っていた。 「訓練はどうするんだ!?」 「少し遅れる事になります」 「おい、どうしてくれるんだよ」「いや、そんなこと言われても」ユリアンは上官相手にかなり不遜な話し方をしていた。 「また、新しくチームの組み方を考えなきゃならん・・・お前も俺もついてねぇなぁ」 「全くです、隊長。まぁ見ててください。奇襲を掛けてやります」「勤まると思ってるのか?奇襲役のアグレッサーなんぞ」 「そう思ってなかったらこんな事いいませんよ」 「ふん、期待せずに待ってるぜ。でもな、ブリーフィングには出ろ・・・サボりは許さん」 「分かってますって隊長」 ユリアンは笑顔で敬礼した。 「おい、ジュネット」 「なんですか、隊長」 突然、バートレットがジュネットに話を振った。 「準備は済んだか?」 「ええ、機材の用意も完璧です」「そうか。だが、一つ言っておく・・・戦闘機ってのは余りものは積めないぞ」 「・・・ブリーフィングは?」 「まだ時間はあるぞ」 「失礼します」 ジュネットは慌てて走り去った。 「隊長」 「なんだ、ユリアン」 「また調子に乗って他の教官機をキル(撃破)するのはやめた方がいいと思う」 「教官だって軍人だ。不測の事態に備えるのは当然だろ?」 「そういうのを理不尽って言うよ世間じゃ」 「戦争はいつも理不尽だぜ」 「まぁ否定はしませんよ。実際に経験は腐る程ありますし、ね」 ユリアンは苦笑した。 「お前こそ、本気になるなよ」 「そんな事したらバレますよ」
最初のコメントを投稿しよう!