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27分後― サンド島基地エプロン ユリアンの機が滑走路の待機位置に向け、ゆっくりと進んでいた。「問題は無いかい?」 「ええ、油圧系もエンジンも特に気になるところもないです」 「結構急がせたからね・・・まぁ問題が無くて良かったよ」 「さすがです」 「なに、仕事だからね」 話している内に、タイガーは待機位置についていた。 「タワーよりブレイズ、機体の方は大丈夫か?」 「おやじさんがやってくれたんだ問題ねぇよ」 「了解だ。ブレイズ、離陸を許可する」 「了解」 ユリアンは、スロットルをフルに入れた。 機はぐんぐん速度を上げてゆき、地面から離れた。 「こちらブレイズ、異常なし」 「タワー、了解。直ちに訓練空域に向かえ。間に合うか?」 「さすがに厳しい。急いでみるが15分は遅れる」 「タワー了解」 ユリアンは機首をランダーズ岬に向けた。 「・・・本当に綺麗な空なのに、嫌な感じがますますだ・・・」 その日の空は雲量も少なく絶好の飛行日和だった。 その日の編成は、バートレットを含めた教官機3機と訓練生機7機というものだった。 「暇ですね、隊長」 「ただ飛ぶだけってのはこんなもんだろうよ」 「映画と現実は違うんですね」 「そりゃ、映画みたく格好よくはないかもな」 「いや、隊長はきまってますよ」「変に誉めるなジュネット」
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