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西暦2010年 9月22日 オーシア空軍サンド島基地滑走路 滑走路に1機のC-2Cがゆっくりと着陸した。その機には1人の記者が乗っていた 「さぁ、着いたぞ」 「ありがとうございます」 そう礼を言った記者は、島に降り立った。 「さすが国定保護区なだけあって綺麗な場所だ」 記者―アルベール・ジュネット―は周りを見渡し言った。 サンド島はオーシアの最前線基地であると同時に、オーシア随一の自然の楽園でもあるのだ。 ジュネットは風景を何枚か撮って基地庁舎に入っていった。 基地副司令執務室 「ようこそ。私がここの副司令のハミルトンです」 ハミルトンはジュネットに紅茶を出してから静かに言った。 「これから数日ですが色々お世話になります」 ジュネットはそう言うと、紅茶に口をつけた。 「ところで、今回の取材目的は、あのバートレット大尉かな?」 「ええ、評判をお聞きしまして」「しかし、記事を載せてくれる所があるのかい?」 「ええ・・・ところで大尉」 「ん?なにかな?」 「“彼ら”は?」 「・・・多分、そろそろ訓練飛行から帰ってくると思うが・・・」ハミルトンが言ったのとほぼ同時にエンジン音が聞こえてきた。 「帰ってきましたね」 「そうだな。格納庫まで案内しようか?暇なんでね」 「すみません。お願いします」 ハミルトンが席を立つのを見て、慌ててジュネットも立ち上がった
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