プロローグ

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2010年     9月22日               サンド島基地1番格納庫                   2人が格納庫に着いたとき、丁度1機の戦闘機が入ってくるところだった。           「あれが・・・」       「そう、“彼”の機だ」    2人は少し離れた所で待っていた                                             しばらくしてキャノピーが上がり中からいかにも軍人と言った風貌の男が降りてきた。      「ん?ハミルトンか、珍しいな」ヘルメットを小脇に抱えた男は、2人に歩み寄ってきた。    「ああ・・・バートレット大尉、前に言った記者だ」      「思ったより若いな」     「私はアルベール・ジュネット、フリージャーナリストです」  「俺はジャック・バートレット、ウォードッグ隊の隊長だ」   2人は軽く握手をした。    「じゃあ後は頼む」      「ああ、まかせとけ」     ハミルトンは戻っていった。  「なぁ・・・」        「ジュネットで構いません」  「じゃあジュネット、来るか?」「どこにです?」       「搭乗員待機室、ブリーフィングルームだ。ひよっこ共もいるぞ」「でも大尉、いいんですか?」 「構うことぁねぇ、こんな辺境で規則なんぞ振り回しても意味ないからな」           ちなみに、本来、ブリーフィングルームへの入室は禁止されている「お願いします」       「よし、そうと決まればさっさと行こうぜ、ジュネット」    「はい」           2人は格納庫から出ていった。                                              「ジュネット」        「はい?」          「ここはどうだ?」      「綺麗な場所、そう思います」 「だったら夕日を拝んどけ。この基地1番の名物だぞ」     「そうさせてもらいます」
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