髪の毛

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(ガギリ…ガチッ) 噛み砕きやがてそのワニのような口ははさみ…ペンチのようなはさみになる と上半身が上にあがっていく 肩…というよりは腕か…位置は変わらぬまま上半身があがる そして (ニュリ…) 肩があろう部分から新たな手が体液に塗れ伸びていく 上半身を残し下半身がまるっきりカニになったような姿をしていた ペナギナは手を握ったり体を動かして感覚を試しているようだった 「どう? 新しい力を手に入れた感想は?」 金色の女が問う 「ありがとう 力があふれてくるよ なんか勝てる気がする」 ペナギナは喜んでいる 「それは思い上がりかもね きなよ」 金色の女は指をくいくいと折り曲げペナギナを誘う 「じゃぁあ」 そういうとペナギナは走りだす (ずがずが) と足を動かしはさみを振りかぶり (どごん!!) 音が反響しすさまじい音がする はさみの先には巨像のほうがあった 「悪くはないね むしろはじめてでここまでダメージを与えてくれたのは嬉しいね」 とダメージを受けた様子もなく金色の女が微笑む 「…」 なにも言えずもう一方の腕で (がんっ) 殴りかかったはいいが巨像の手がそのはさみを受けとめた 「もっと慣れないとね とりあえずどんどん打ってきてよ」 金色の女が言う 「やはりどんな強い武器も特性を知り尽くし技術を研いたものには勝てないか…」 「どうした? 力の差など最初から分かっていただろ? さぁ?」
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