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─…
─次の日の放課後。
今日は入道雲は見られず、梅雨明けした筈のココの地域だがまた梅雨のようにじめじめした天気だった。
幸い雨は夜に降りそうだから心配はいらないし。
「ーーー…さよならー」
SHRが終わると一斉に皆が立ち始める。
「やっと終わったー!!」
「先生またなー!」
「明日までちゃんと生きてろよー」
「先生─バイバーイ♪」
若い男の担任であるからか、皆しっかりあいさつを交わす。
皆、先生何て喋りもしないし。
…例外以外は。
一気に騒ぎだす教室に1人空を見ながら浮かない顔をしていた。
「実華ー…?どうしたの~?」
実華の友達の"沢田緋百合"が近くに寄ってきた。
多分いつもこの時間は「うっしゃー!帰んぞ~!」と叫んでいる筈なのに、その人物が何も言わずに外を見ていることを不信に感じたのだろう。
「おい~?実華ーどうしたんだよ!元気ねーな!変なもん食ったかーー?」
この失礼な奴は実華の友達の"燎汰"。
一言で言うとウルサイ奴。
「…お前が静かだとなんか調子狂うな」
コイツは"勇哉"
無愛想だが喧嘩は強く、基本的にはいい奴。
─これが実華のツレだ
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