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─…
「というわけなんだよ」
ハァと溜め息をつく3人。
「「「帰るか」」」
声を揃えて教室を出ていく3人。
「ちょ…誰か奢ってよ!!!」
そう叫ぶと3人とも振り返り、
「私、今日ダーリンとデートだから!」
えへへと笑いながら手を振る緋百合。
普段ダーリンなんて言わない緋百合が嘘を言っていると言っているのも当然だが、諦めて勇哉を見た。
「こないだ俺は奢ったぞ」
そういえばこないだは巨大パフェを奢らせた記憶がある。
「俺なんかお前にほとんど無理矢理奢らされたお陰で財布の中が無いから」
それを見せるかのように財布を上下に振る。
そしていそいそと教室から出ていった。
「─…薄情者ー!!!!!!」
─ぐるるぅうぅううぅ─…
虚しく鳴るお腹を抑えて軽い鞄を持ち、教室を出た。
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