‐1‐

4/9
前へ
/243ページ
次へ
「ちょっ何してるん? まだ横になってなあかんやろ❗」 そう言うと男の人は真紀を抱きかかえてベッドに戻した。 「ごっごめんなさい」 (この人‥‥誰?) 「あの、あたし何でここにいるんですか?」 「覚えてないんか? あんた熱中症で道で倒れて意識なかってん。 ほんで俺ん家近くやったから、とりあえず連れてきた。 それから‥‥悪いとは思ったんやけど上着は脱がした。 体温下げなあかんかったし。 まだめまいひどいんちゃうか? 無理すんなや‥」 「ご迷惑かけてすみませんでした。 ‥‥それから助けてくださってありがとうございます」 「別にええよ。 さすがにあの状態で放置するわけにもいかんしな。 とりあえず、もう少し横になっとき。 ちゃんと水分も取って。 はい、これ」 そう言って持っていたペットボトルを手渡した。 「‥はい」 ゴクゴク… (‥‥微妙にぬるい?) 「冷たいもん飲みたいかもしれんけど、今はあんまり冷たくないほうがええからガマンしぃ」 「はい」 .
/243ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1011人が本棚に入れています
本棚に追加