1565人が本棚に入れています
本棚に追加
女性は肩にかかるくらいの栗色の髪を揺らしながら、どんどん歩いていく。
(早足だ、この人…)
遅れないように小走りでついていくと、急に女性が角を曲がり路地裏へと姿を消した。
シマキもそれに続く……
「何者!?」
ジャキン!!
「ひぃ!」
角を曲がろうとしたシマキの鼻先に、大剣の切っ先が突きつけられていた。
女性は険しい顔でこちらを睨みつけている。
「あなた、誰?何のために私を尾行してたの?」
「い、いやぁ尾行とかそんなんじゃ…」
両手を上げて降参のポーズをとり、しどろもどろになって説明するも女性の表情はゆるまない。
シマキは仕方なくこれまでのいきさつを話すことにした。
最初のコメントを投稿しよう!