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「実はニートになりたくて」から始まり「ハンターになるにはどうしたら」で終わったシマキの話は、女性の態度を徐々に軟化させ、最終的に大爆笑させるまでにいたった。
「……それでどうすればいいか分からなくなって、とりあえず他のハンターを追いかけてみたのね」
女性の肩はまだ震えている。
(何が悲しくてこんな若いおねぇさんにニートの話なんかしてるんだろ、俺…)
シマキは絶望的な気分になりながらも女性に聞いた。
「あの、ハンターとしての仕事はどこで受けられるんでしょうか?」
なぜか女性は目を丸くする。
「もう依頼を受けるつもりなの?あなた、職業も決まってないじゃない」
「職業?」
シマキは首をひねった。
「ニートを目指す俺にとって職業なんてものは無意…」
「ちがうちがう、ハンターとしての職業よ。本当になにも知らないのね……わかった!」
女性はポンと自分の胸を叩くとにっこり笑った。
「このアイリ様についてきなさい!」
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