1話・ハンターになりたい

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アイリと名乗った女性にまず連れてこられたのは、大きな武器屋だった。 剣、杖、弓……様々な大きさ、様々な色の武器がズラリと並んでいる。 こんなところに初めて訪れたシマキは興奮を隠せない。 「すっ、スゲー!!」 手当たり次第に持ってみてはポーズを決めていたが、何気なく値段を見て飛び上がった。 「うげ!3万グランもすんのかこれ!!」 アイリが苦笑する。 「その武器はまだ早いわね。…さて、あなたにはこれから職業を決めてもらわないと」 「あのぅ、さっきから何なんすかその職業って」 武器を元の場所に置いてきたシマキが首をかしげてたずねると、アイリは咳払いをした。 「おっほん。ハンターの中にも色んな職業があるの。 剣で敵を攻撃する戦士だったり…魔法を駆使する魔導士だったり…味方を回復する僧侶だったりね。 ハンターになるなら、そのうちのどの職業になるかを決めなくちゃ。それによって使う武器も変わってくるのよ」 そこまで説明すると、アイリは改めてシマキに問いかけた。 「で、あなたはどの職業になりたい?」
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