第一章・ニートになりたい

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うなだれる父親の横に姉が寄り添う。 「前からバカな弟だとは思ってたけど、あそこまでバカだとはね~。まぁすぐに帰ってくるでしょ」 「うぅ…そうだろうか」 「そりゃそうよ。ハンターなんて簡単な仕事ばっかじゃちっとも儲からないもの。すぐにあきらめるわよ」 「…そうか」 父親の背中をさすりながら、姉はどこか遠い目で宙を見つめた。 (ハンターとしての悦びに目覚めなければ…ね) つづく
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