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無言で横たわる両親……
俺は、その光景の意味を知らずにお袋の体を揺さぶった。
「ねぇ……お母さん…お腹…空いたよ……早く……早く起きてよ…」
霊安室に俺の声が響く。
俺は泣くことも出来ず、叫ぶことも出来ずに途方に暮れていた。
小さい頭でも両親の死を理解した。いや、理解せざるを得なかった。
そこへ1人の男が俺に近づいた。
のちに、お父さんになる男……その人が一言だけ言った。
家族にならないかと………
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