9416人が本棚に入れています
本棚に追加
/401ページ
蘇るあの日の記憶……今になって怖くなってくる。
あの日、俺は柚実を傷つけた……。
また、柚実を傷つけたりはしないだろうか?
離れたままが良かったんじゃないのだろうか?
『お兄ちゃん♪』
柚実の笑顔は、眩しいな……。
俺はもう、その笑顔を壊したくない。
もし、会って壊れたなら死んでもいい……なんてことを考えてると柚実の声が聞こえた。
「ただいまーーーっ♪」
俺の体がピクッと反応した。
昔のままの声が聞こえる。
姿は見てないけど、きっとかわいくなってんだろな~……
「あれ?美沙姉ぇがいる~!どうしてうちにいるの?」
やらかしたッ!!
完全に忘れてたよ……まったく……。
「えっ~と、それはな、柚実の誕生日だからに決まってるだろ?」
まあ、それなら人の家で寝るようなことはしないはずだと思う。
最初のコメントを投稿しよう!