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紺野「藤田君。あの…。」
藤田「ん?どうした?」
紺野「えっと…外出許可された日、明日なんだ…。」
紺野は少し俯く。
藤田「あぁ。そうなのか。」
なんでもないように返す藤田。
そして紺野は意を決したように言う。
紺野「明日、私と…で、デート…しませんか?」
藤田は固まった。暫くデートという言葉を理解出来なかったように。
紺野「ど、どうかな?」
赤くなった紺野の言葉に藤田は我に帰った。
藤田「俺は構わない。仕事も無いしな。」
藤田は感情が出そうになるのを抑え、冷静に答える。
紺野「本当に?」
藤田「当たり前だろ?俺がさくみに嘘なんてつくかよ。」
紺野「わーい!」
紺野は子供のように喜んだ。
藤田「お、おい!はしゃぐなよ。」
紺野「あ。ご、ごめん…。嬉しくてつい…ね。」
紺野は可愛らしく舌を小さく出す。
紺野「それじゃあ明日迎えに来て。」
藤田「あぁ。分かった。」
そして時が経ち、夜も更ける。藤田と紺野は別れ、一刻ずつ約束の時間が訪れる。
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