藤田追憶【約束】

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【施設の破壊】依頼から暫く経ったある日、藤田は病院に来ていた。 先日、研究施設から助けた【紺野さくみ】の様子見をするため。と、依頼者から申請があったのだ。 特に用事や依頼も無かった藤田は行くことになった。 普段通りに何の感情も無く。依頼を遂行するように。 藤田「病院…か。何年ぶりなのか。」 病院を見上げ、中に入る。病院独特の薬品の匂いが空気に混ざる。 藤田「さっさと行くか。」 事前に個室の室番を依頼者から聞いていた藤田は、淡々とした足取りで病室へ向かった。 藤田「ここか。」 プレートには【紺野さくみ】と書かれている。中からは特に何も聞こえない。 藤田は構わずにドアをノックした。 紺野「はい。どうぞ。」 流れるような柔らかい声が中から聞こえた。 藤田「失礼します。」 藤田は病室のドアを開けて中へ入って行く。
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