80人が本棚に入れています
本棚に追加
男はゆっくりと優雅のいる場所へと歩きだした。
そして顔が近づいた
優雅は瞼をゆっくりと閉じた。
男の呼吸がすぐ近くで感じる。
ムギュ―。
優雅は目を見開いた。
男は優雅の鼻を掴み、笑っていた。
「僕は君を抱かないよ。その代わり、三日間だけ僕の恋人になってほしい。」
男の言っている意味が解らない。
「…抱かないって…?」
優雅は鼻を掴む手を払いのけた。
「僕は生憎、君を抱くために買ったんじゃない。ただ三日間、僕の側に居て欲しいんだ。」
この男は、馬鹿だ。
この男の頭は可哀想に狂っている。
快楽を求める訳ではなく、「恋人」を得る為に大金を払ったのだ。
優雅は笑った。
笑いが止まらない。
優雅は涙目になりながら男の肩に手を置いた。
最初のコメントを投稿しよう!