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連れて行かれたレストランはとても高級で、お客皆が綺麗な洋服で着飾っていた。
ボーイに案内された席にエスコートされ、優雅は戸惑いながらも腰を下ろした。
「…なぁ。俺場違いなんだけど。」
優雅は値段の書いていないメニューを眺めている男を睨みつけた。
「んッ??別にこの店はドレスコードじゃなくても入れるし…ディナーも格別だ。」
男はまた微笑むと目線をメニューに戻した。
優雅の眉間の皺は更に深くなる。
「…だから、俺自体が場違いなんだ。こんな所に居ていい奴じゃない。」
優雅は立ち上がろうとしたが男が不思議そうに腕を取った。
「ははは。何を気にしてる?食事は人を選ばない。しかも君はここにいる貴婦人より綺麗なんだから場違いなはずはない。…最高の三日間にしてくれるんだろう?」
男は手を上げボーイを呼んだ。
優雅は黙って腰を深く椅子に下ろした。
(…訳わかんねぇ)
男は慣れた口調でボーイに細かく注文していた。
時折、目線をこっちに向けるが優雅は黙り込んでガラス張りの夜景を見ていた。
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