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送迎のピーク時とはうってかわって、私の眠りを妨げない為かゆっくりと安全運転するコウさん。いつもは時速何キロ出してるのか不安になる運転なだけに、軽く感激しながら眠りにつく。
この場所から事務所までは30分くらいかかるから、けっこう眠れそうだ。
―――――
あ、エンウ゛ィの香り……
「……っれ?」
「あ、起きた? 事務所着いたよ」
「ありがと……う?」
何この浮遊感。
おそるおそる顔を上げて見ると、何故かコウさんの顔が間近に。
「何度も呼んだけど起きないから」
にっこりと、本日二度目のコウさんスマイルを浮かべながら私を抱き抱えるコウさん。
や、お姫様だっことかよりはマシだけどめっちゃ恥ずかしい!
「ちょっ待っ、降ろして下さいっ!」
「ダーメ。事務所入るまでこのまんまね? 決定ー」
更に強く抱き締められ、これ以上ジタバタしても無駄だと悟り抵抗を止める。
前にも何回か寝ちゃって、コウさんに運んでもらったことが有るから……もう、恥ずかしくない! 多分。
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