呼ばれるべき名前を。

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ペラリ、何度目か 読み返した本のページを捲る。 ×呼ばれるべき名前を。× この船に乗ってから、一冊の本を読むのに時間をかける様になった。 読み返す回数も増えた。 小さな体に対して、とても好奇心旺盛な船医と 街に着く度に本屋巡りをする。 そんな楽しみにも増えた。 追われる必要の無い。 終わりを考える必要の無い。 この素敵な船は 海賊船。 悪魔の実の能力者 そんな特異体質な仲間が既に二人居た所為か 自分のこの "忌み嫌われた" 能力でさえ 彼らは受け入れてくれた。 つい、先日 自分の誕生日、それは盛大に祝われた。 宴好きばかりだから、それは豪勢に。 その時に、初めて…… 初めて、自ら進んで、カメラの前に立った。 避けて来たソレは …もう怖くはない。 タイマーを押した狙撃手の長鼻くんは 撮られる瞬間、転んで 船長さんに体当たりしてしまったけれど。 今がとても楽しい。 …
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