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どれぐらい時間がたっただろうか。
教室は今にも沈もうという太陽で
赤く染まっていた。
普段は綺麗と言うそれも
ここでは気持ち悪いとさえ感じる。
行き場のない視線をふと窓に向けた俺に
朱理が口を開いた。
「あれからもうすぐ三年経ちます。」
そう、それほど逃げた。
「あなたはなんでここまで
のうのうと生きてられるんですか。」
まったくだ。
「しかもそんなあなたが何で教師なんかに。」
美智子の夢だったから。
「姉のためとでも言う気ですか。」
そうアイツのため。
「それで許されるとでも。」
そんなこと思っちゃいない。
思っちゃいないのに言葉は
「ごめん。」
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