不安

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    日が沈み、そろそろ夕食時という時、 妙に一階が騒がしいのに気が付いた。 不思議に思って一階に降りてみると リビングには いつの間にか帰ってきていた父と ただ呆然と立たずむ母がいた。 「どうしたの?」 その言葉に返答はない。 しばらくの沈黙。 すると父がゆっくり口をひらく。 「朱理。準備しなさい。出かけるよ。」 「え?だってお姉ちゃん まだ帰ってないのに何処行くの?」 そんな私の疑問に 「お姉ちゃんところ。」 父は静かにそう答えた。    
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