~第壱話~

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「オラぁぁぁあ!!」 バキッ!!ドゴッ!!ボキッ!! 凄まじい殴り合いの音… 一人の少女を囲むように次々と人が倒れてゆく 「おいおい…もぅ終わりか?」 倒れている者達を見下ろしながら、服に付いたホコリを払う 誰も何も言わず、ただただ自分の体の痛みにうめき声を上げていた 「…ッチ…おもんない…」 少女は倒れた者達を背に去って行った 白い特攻服をなびかせ、片手に黒い木刀をさげながら… 彼女の名は桜木 壬生(サクラギ ミブ) 18歳 容姿はとても良く、中性的な美人 家族はおらず、天涯孤独 誰とも連まず、一匹狼 腰まで伸びた艶のある髪を金に染め、白い特攻服をいつも着ている 背中には色鮮やかな鳳凰の刺繍だけが施されている これから始まる物語の主人公である……
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