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柏木は、熱燗とホワイトボードに書き殴られたメニューの中から、鰤大根と鱈の白子を注文した。
柏木は手際よく調理するマスターを眺めながら、熱燗を胃袋へとほうり込んだ。
二合どっくりが空になる。
脳みそが弛緩してくると、懐かしい思いが胸に寄せてくる。
「まこちゃん美味しい!ね」
そう言って笑顔でほお張る圭子。
思い出して感傷的になった柏木はがぶりを振って、猪口に入った酒をぐっと飲み干しマスターにおかわりを注文した。
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