雪見酒

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      (1) 季節は一月半ば、正月が明けて世の中がまた世話しなくなった今日、午前中から頬を射すほど冷たい風が吹いていた。 この寒さに柏木は、中々布団から出られないでいた。携帯電話にかけたアラームは柏木を起こす為に、半永久的に鳴り続けていた。 三十分たって、ようやく布団から出た柏木は「くそったれ」そう言ってアラームを止めて携帯を布団に投げ付けた。 柏木は大急ぎでシャワーを浴びて仕事へ向かった。
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